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あそびとおもちゃ

砂遊び

2016年11月10日

新しく作られり、リフォームされた公園・保育施設には、砂場が無いとの話を最近よく聞きます。理由は、犬や猫などの糞の被害で砂場が不衛生になり、子どもたちが安全に遊ぶことができないというのが大きな理由の様です。しかし、砂場の教育的な意義を十分に理解し、子どもたちの登園前の園庭掃除の時間に、丹念に砂場の掃除や安全の確認をしり、子どもたちの降園後に砂場を消毒し、シートを被せ、安全を確保したりしている幼稚園や保育園も沢山あります。

東福岡幼稚園には、砂場はありません。なぜなら、園庭すべてに砂が敷き詰められ、園庭=砂場(園庭のすべてが砂場)だからです。今日も子どもたちは、その園庭で砂遊びをしたり、縄跳びや鬼ごっこ(まるで砂浜トレーニングの様です)をしたりして、元気に遊んでいます。

さて、『子どもの発達と砂場の役割り』とは、どのようなものなのでしょうか?

①感覚的な遊びから、体全体のバランスや大きな筋力を必要とする遊びを経験することができる。いずれも、その後の運動能力の基礎的な力となるものである。②子どもの想像力と創造力をしっかりと受け止め、そして発展させてくれる貴重な素材である。③仮説と実験を繰り返すということから、科学の世界につながる遊びと言える。④比較、対応、量、大きさ、高さ、深さ、重さなどの概念が具体的な実感を持って鍛えられていくということから、初歩的な数学的な思考が試される遊びと言える。⑤遊びながら擬音・擬態の言葉、状態や状況に応じた言葉、比較の言葉、仮説の言葉など、多くの言葉を使う。⑥砂という素材は、情緒的な安心感を与えてくれるとともに、集団との関わりを通して、子どもが社会性を学ぶ機会を提供する。(参考文献・・・笠間浩幸 著『〈砂場〉と子ども』より)

砂は自分の思いどうりに、自由に遊ぶことができる反面、粘土や積み木のようにずっと形を保つことができない、不思議で面白い素材だと思います。子どもたちは、自分で実際に遊んだり試したりして、素材の特徴を知ったり、その特徴を生かして遊ぶことができるようになります。毎日毎日、遊びを生み出す子どもたちを見て、幼稚園の園庭(砂場)で本当に数えきれないくらい多くのことを学んでいるのだろうなと感心するばかりです!!

 

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