あそびとおもちゃ

過去ログ

ともに

2025年9月5日

おもちゃインストラクターのEです🍀

 

💜東福岡幼稚園はキリスト教保育を行っている幼稚園です。キリスト保育連盟が編纂したキリスト教保育指針を保育の基盤としています。そのキリスト教保育指針に、「遊び…共に育つ経験」であり、「遊びは自由で、自発的なものであり、遊ぶこと自体が目的であって、あらかじめ目的や成果が設定されているものではない。自分らしく遊ぶことをたっぷりと保障したい。」とあるように、キリスト教保育では「遊び」を大切にしています。

また、文部科学省が定めた幼稚園教育の基準である幼稚園教育要領というのがあります。

その幼稚園教育要領では、遊びから「知識及び技能の基礎」「思考力・判断力・表現力等の基礎」「学びに向かう人間性等」が育まれ、生涯に渡る生きる力の基礎を培っていく、とあります。

このように、「遊び」とは人間の発達にとって欠かせないものであり、大切なものであることがわかります。

これらのことを学び、キリスト教保育の幼稚園で幼稚園教育を担う者として、子どもの自発性を大切にした保育をすることを心にとめて日々保育をしています。

 

🧡私は前年度に年長ひかり組の担任をして、今年度は満3歳そら組・年少つき組の担任をしています。その中で、子ども達の遊びの中で「おもちゃ」に関して、気付いたことがあります。

年長ひかり組の子ども達は、最初から友達や保育者と「ともに」おもちゃで遊ぶ中で、遊びをつくりあげていきます。友達の遊びに「いれて」と言ったり、友達に「○○(おもちゃ)で遊ぼう。」と誘ったりと、自分から動いて周りの人と一緒におもちゃで遊ぶことが多くあります。それは今までの幼稚園生活の中で、子ども達自身が遊びたいと思ったおもちゃがあり、そのおもちゃを通して子ども達が友達と一緒に遊ぶ楽しさを感じてきたからだと思います。最初から友達との大きな円があるイメージです。

一方、満3歳そら組・年少つき組は、おもちゃで遊ぶ時に、最初は個々で遊んだり、保育者と遊んだりします。そのうちに友達がしていることが気になり、「いーれーて」と言って入り、そこから段々と友達と「ともに」遊ぶ輪が広がっていきます。徐々に友達との円が大きくなっていくイメージです。

このようにその年齢なりの在り方で、おもちゃを通して周りの人と「ともに」関係を築いていき、その積み重ねの中で子ども達は育っていきます。

 

❤私が各年度のキリスト教保育を行う上でいつも意識しているものとして、キリスト教保育連盟のその年の年主題があります。

2025年度のキリスト教保育連盟の年主題は「ともに」です。私は、この「ともに」は遊びを通しても実現されるものだと思います。子ども達は周りの人と「ともに」過ごしたり、友達と「ともに」遊んだりする中で、たくさんのことを経験します。その中で様々なことを学び、愛情を感じ、そこから自分や周りの人たちのことを大切にしていくことができます。

 

これからも子ども達が遊びとおもちゃを通して、「ともに」育っていくことができたらと思います✨🌙

 

第16回おもちゃの広場

2025年9月2日

7月26日【土】に、幼稚園で第16回目の「おもちゃの広場」を開催しました。

幼稚園でこんなに長く継続して「おもちゃの広場」を開催しているところは珍しいそうです🙂

今年も暑い中、園児のみではなく、地域のたくさんのお子さんと保護者の皆様がご参加くださり、大変うれしく思いました😊

夏休みになって久しぶりに会った年少組女児二人が、楽しそうにおままごとをしている様子を、保護者の方々が笑顔でご覧になられたり、初めて会った小さい子ども同士が一つのおもちゃで遊ぶ姿を保護者の方々があたたかく見守ってくださったり、卒園児が『クーゲルバーン』でビー玉が上手く転がるように一生懸命組み立てていたり、それぞれが、幼稚園のおもちゃで楽しそうに遊ぶ姿を拝見することができました。

午前の「ゲームで遊ぼう」には、親子で参加して、楽しんでいただきました。

「ステッキー」というゲームは、木のリングに赤と青と黄色の細長い棒を入れて机の上にたてたものから倒さないようにサイコロの色と同じ棒をにぬいて、倒した人が負けという簡単なルールのゲームですが、子どもではなく、なんと大人が3回も倒してしまいました

また「マイファースト果樹園」は、果物とカラスの絵が描かれているサイコロを参加者が順番に振って果物の絵が出たら同じ絵の木製の果物をを箱の中に入れていき、カラスが出たらカラスの道を進み、カラスの道が終わるよりも早く果物を全部箱の中に入れたら良いという協力型のルールのゲームです。なぜかサイコロのカラスが全く出ることがなく、すべての果物の収穫を終えることができました。

最後の「ハリガリ」というゲームは、参加者が同時に自分の持っている果物の絵カードを出し、同じ果物が5個になっていたら、ベルを鳴らし、一番早かった人が果物カードをもらうというルールですが、このゲームもなんと大人ではなく幼稚園児が勝ちました。

「作って遊ぼう」の「お魚釣り」では、魚に油性ペンで🖊でお絵かきをして、保護者も子どもも楽しむ姿が見られました。

午後の「げーむであそぼう」は、参加者が多く、3グループに分かれてしましたが、特に「バランスタワー」は大盛り上がりでした。大人も子どもも年齢に関係なく遊べるおもちゃは、本当に楽しいものですね❣

「つくってあそぼう」では、「回転寿司」という保育者考案のおもちゃを作りました。中には、見本を見ただけで、どんどん作る幼稚園児や自分なりに工夫して作る小学生もいました。子どもたちの想像力に驚かされました🤩

参加してくださった方々が、笑顔になったり、楽しかったと思って下さっていたら、私たちも心から嬉しく思います。

ご参加下さり、本当にありがとうございました😊

 

 

子どもの学びを支えるおもちゃの力

2025年7月25日

おもちゃインストラクターのAです。2回のコラムで話題となった「遊び=学び」の具体例をひとつご紹介いたします😌

 

年長のAくんは、積み木や組み立てクーゲルバーンなど、自分の思い描く形を、おもちゃを使って表すことが大好きです。思い通りにいかないことに葛藤しながらも、時間をかけて少しずつ完成へと進めていく力があります。

ある日のお部屋遊びの時間、AくんはBくんと一緒に、「Piks(OPPI社)」というおもちゃで遊び始めました。これは、3種類の高さのシリコン製三角コーンと木製プレートを、崩れないように積み重ねていく、シンプルながらも奥深い遊びです🍀

Aくんは今までに何度か遊んだ経験があり、「もうできない」と諦めたり、「やっぱりやってみる」と挑戦したりを繰り返す中で、少なくとも3つのコーンがあれば、プレートを支えられることを、自らの体験を通して学んできました。

その日は、大きな机の上に広げたパーツと「ゲットスマートカード」を見ながら、どれを作ろうかとBくんと一緒に相談していました。いくつか作っていくうちに、「次はこれにしようかな」と、どんどん難しいものに挑戦していきます。しかし、難しくなればなるほど、崩れやすくなり、作り方に対して意見の食い違いが出てきました。2人でどのようにしたらいいか考え、指示係と作成係に分かれて作ることにしました。

やがてBくんは満足して別の遊びにうつりましたが、Aくんは一人でコツコツと取り組み続けました。最も難易度が高いカードは非常に難しく、何度も崩れてしまいます。BくんもAくんの様子を見に来ては、気にかけている様子でした。また、Aくんの「なぜかできないんだよなあ」と呟きを聞いたCちゃんが「やってあげようか」と手伝うこともありました。

そのような過程をふみ、担任が見守るなか、Aくんは真剣な表情で何度も挑戦し、ついに完成させました✨

その喜びは本人だけにとどまらず、BくんやCちゃん、そして周囲で遊んでいたクラスの友達にも広がり、「Aくんがこんなに高く作ったんだよ」とみんなで一緒に喜びあいました。

この遊びの中には、指先をたくさん使う、バランスをとる経験、力加減の調整、より良い作り方を探る試行錯誤、論理的思考力の育成、自分で改善点を見つけて再挑戦する問題解決力、完成したときの達成感を、共に喜ぶ嬉しさ、他者の喜びを分かち合う経験…といった、たくさんの学びがつまっています💖

 

「遊び=学び」とはまさにこうした体験を指します。そして今回の学びを支えたのが、「Piks」というおもちゃでした。良質なおもちゃは、遊びの幅が広げ、学びの可能性を大きく広げてくれます💫

ひがしふくおか幼稚園では、このような良質なおもちゃを集めた「おもちゃの広場」を、明日7月26日(土)に開催いたします。ぜひ、親子でたくさんのおもちゃに触れ、一緒に遊んでみてください。みなさまのお越しをお待ちしております😊💓

遊び=学び おもちゃで心を育む

2025年6月30日

おもちゃインストラクターのAです。

 

東福岡幼稚園では、昨年度よりInstagramの運用を始めました。そこでは、日々の保育の様子や、保育の中で生まれる子どもたちのつぶやき等をご紹介しています🙌

Instagramを始めるにあたり、プロフィール文の内容を職員で考えました。伝えたいことはたくさんありますが、「この幼稚園を一言で表すとしたら?」という問いに対して、私たちが考えた言葉のひとつが、「遊び=学び|おもちゃで心を育む」です🌱

 

ある時、「知育との違いは何ですか?」と聞かれたことがあります。知育とは、「知能を高め、知識を豊かにすること」を目的とした教育であり、「手先がもっと器用になるように」といった技術の取得が主な目標です。

一方、わたしたちは「できるようになること」を第一の目標とはしていません。大切なのは「遊び」であり、遊びのなかで、子どもたちが感じ、考え、試し、発見していく・・・この過程こそが、私たちの考える「学び」なのです✨

この点については、おもちゃコンサルタントのHが前号のなかで詳しく話しておりますので、ぜひそちらもご覧ください。

 

おもちゃは「心の栄養素」といわれています。嗜好品のようなものも時には必要ですが、「五感を刺激し、周囲とのコミュニケーションを生む」おもちゃは、まさに「心の主食」のようで、子どもの心の成長にとって、とても大切なものです🌟

 

Instagramでの通常の投稿に加え、「手作りおもちゃの作り方」も順次ご紹介していこうと、予定しております。おもちゃの中でも、手作りおもちゃは、「自ら遊びを創り出す、エネルギーの栄養補給」ができると言われております。ご家庭での時間のお役に立てたら幸いです😌

子どもにとっての遊びとは?

2025年5月4日

今年度は、「あそびとおもちゃ」を5人の教師で担当致します。どうぞよろしくお願いいたします。

5月は、おもちゃコンサルタントの🤷🏻ℍが担当致します。

先日、他の幼稚園の保護者が、「幼稚園では遊ぶだけですか?」という質問をされたというお話をお伺いしました。確かに、大人にとっての「遊び」とは、休日に日ごろの疲れを癒すもの、リラックスして過ごすためのものという認識が一般的かもしれません。

しかし、👶🏻👦🏻👧🏻乳幼児期の子どもたちにとっての「遊び」とは、実は「学びのとき」なのです。「遊び」は、👫子どもたちの心や体の発達を促したり、社会性や自発性などの沢山の大切なことを身に着けるために欠かせないものだと私は考えています。

砂遊びで砂山に水をかけると水は高いところから低いところに流れることを知ったり、ブランコでは順番を待つことや危ない乗り方をするとけがをすることを学んだり、鬼ごっこでは鬼役と逃げる役に分かれてそれぞれの役を果たすこと、机の上で行うトランプなどのボードゲームではルールを守ったり、負けて悔しくても最後まで泣かないで続けること、かけっこでは転んでも自分でたちあがることなどなど・・・・・・👫子どもたちは遊びの中から、毎日毎日いろいろなことを学んでいます。「遊ぶこと」が子どもたちにとっては、必要不可欠なことなのです。

👶🏻未就園児の時から泥んこあそびが大好きだった👦🏻A君は、⛪幼稚園でいろいろな遊びを楽しんでいました。年長組になると、特に運動会の縦割り競技では年下のお友だちにいろいろなことを伝え、グループのリーダーとして大活躍でした。卒園後は、大学までラグビーを続け,現在は社会人としても頑張っているようです。たくさん遊んだ子どもは、大人になっても一生懸命に仕事をする人になるという話も聞いたことがあります。

👫子どもたちは、ただ遊んでいるだけに見えるかもしれませんが、よく観察していると、日々いろいろなことを学んでいるんだなと思います。これから一人一人の子どもが、この1年間でどのようなことを学び、どのように成長していくのかがとても楽しみです!!

 

 

 

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