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桃太郎に何を持たせますか?
『桃太郎に何を持たせますか』
この文を読んだ時、皆さんは「なんのこと?」と思うことでしょう。4月初めに、或る新聞にこのような題名で、30歳の二人の子どもを持つお父さんが、投稿をした文の題名です。この投稿は、「今子育てする親に聞きたい。あなたなら、桃太郎に何を持たせますか。」という文章で始まっています。そして、桃太郎はきびだんごを持ち、仲間を見つけ、鬼退治に向かいますが、今に置き換えるなら、武器を持たせることになると続いています。しかし、武器がなくなった時はどうなるのでしょう?
このお父さんは、親として、どう鬼を退治するのか『考える力』を身につけさせることが大切だと言っています。
『考える力』は、小学生以上なら、学習・勉強としての机の上の学びが主になってくるでしょう。では、乳幼児の場合は、いかがでしょう? 子どもたちは、じっと机の前に座って1時間近くも人の話を聞くことが出来るでしょうか? もちろん、そのようにできるお子さんもいることでしょう。しかし、多くの子どもたちは、そううまくはいきません。子どもたちに必要なことは、実体験で学ぶことだと私は思います。例えば、赤ちゃんが歩行が上手になっていく過程を考えてみましょう。はじめて、自分一人で歩き始めようとする赤ちゃんが歩行の過程が書いてあるテキストを見て、その内容を十分理解してから、足を前に出して、その足の角度や距離が正しいかどうかを確認してから、一歩目を踏み出すのでしょうか?たぶん、その様な赤ちゃんはいないでしょう。何度も何度も自分で試して転んで、失敗を繰り返しながら、実体験を通して頭と体で感じ、学んでいくのではないかと思います。
幼稚園の子どもたちも、これから生きていくうえで本当に必要なことや大切なことを、集団生活の中で、また、遊びの中で実体験を通して、経験を通してたくさん学んでいきます。どんなときにも、人を傷つける武器ではなく、人と一緒に生きていくための『考える力』を子どもたが経験を通して学んでいくことができるようにしたいと考えています。
みなさんは、わが子に、何を持たせますか?
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