おうちあそび(かるた)
コロナウィルス感染拡大予防で、幼稚園はまだ休園状態です。もうしばらく、おうちあそびを楽しみましょう。
先日(4月7日)は『トランプ』の数を極端に減らして遊ぶ、幼児向けの遊び方をご紹介しました。今回は、『かるた』を使いますが、数を極端に減らして遊ぶと、年少組の子どもたちでも十分に楽しむことができると思います。
初めて『かるた』をするお子さんの場合には、年齢に関係なく、お子さんが選んだ絵札(絵だけが描いてある札)を5枚を使います。お子さんが自分で選んだ絵札なので、お子さんなりに特徴を捉ており、それぞれの絵札の違いを理解しているはずです。もし、5枚が多いと思われるなら、年齢によっては3枚でも十分だと思います。最初は、「この絵は、何が描いてあるのかな?」とお子さんに考えさせ、読み札とほぼ同じ内容の答えであれば、「よくわかったね!」とほめてあげてください。もし、お子さんの答えが読み札の内容と全く違っていた場合は、「そうだね。よくわかったね」とその答えを認め、「あれ?こんな絵もあるよ」と一緒に絵を見ながらお子さんの新たな気付きを待ってあげてください。次に、絵札を1枚1枚見ながら、読み札を読んでください。5枚の札の確認ができたら、さあ『かるた』の始まりです。
お子さんが読み札の文を耳で聞いて、絵札を正しくとることができるまでは、お子さん一人だけが絵札をとります。一人で取ることで、安心して慌てず『かるた』を楽しむことができ、自信をつけることができます。「かるたって、たのしい!! じぶんもできた!!」という達成感や満足感を十分に味わう時間を大切にしてください。
お子さんが自信をつけたら、おうちの方も参加してください。しかし、すぐに全部の札を使うとお子さんはあまりの数の多さにパニックになってしまいます。次は5枚をプラスするなどの工夫をし、少しずつ札の数を増やしてください。その時は、お子さんが選んだ最初の5枚だけは、お子さんの目の前に1列に並べて置きます。なぜなら、その5枚だけは、お子さんにとって自信のある札であり、いち早く取ることができるからです。こうして、自信をつければ、そのあとはもう大丈夫!! 自信をつけたお子さんは、勝ち負けの面白さも楽しむことができるようになっていくことでしょう。もちろん、5枚のかるただけを長期間楽しむお子さんもいるでしょうし、すぐにたくさんのかるたを使う方法を楽しいと感じるお子さんもいることでしょう。それぞれのお子さんの年齢や経験、発達によって、保護者の方が工夫し、判断してくださいね。
遊びは、もちろん楽しむことが一番ですが、ルールがあることを知ったり、それを守ることで他の人と一緒に楽しい時間を持つことができること、そして、勝つことの喜びとともに、負けることの悔しさを味わい、腹立たしさやもやもやした感情の受け止め方、その処理の仕方を学んでいくことができます。たった一人で遊んでも、それはなかなか学ぶことはできないでしょう。人と一緒に遊ぶことでしか学べないこともたくさんあります。遊びの中で学ぶ一番大切なことは、人間関係であり、それはお子さんが学校生活や社会に出たときに一番必要とされることだと思うのです。