パズル
「『パズル』は、何歳からできますか?」という質問を受けることがあります。実際、子ども自身が自分でパズルで遊ぶようになるのは、指先が十分に使えるようになってからなのですが、
赤ちゃんであっても、パズルの種類にもよりますが、とても簡単な物ならば、大人が子どもの目の前でしてみせ、それを子どもが
見るという遊び方も良いと思っています。
『パズル』には、色々な種類があり、また難易度も様々です。指先で十分に物をつまむことができる2歳くらいのお子さんであれば、木製で、パズルのピースにポッチが付いた物であれば、ひとりでも遊ぶことが出来るでしょう。しかし、子どもが、明らかにその子どもの発達には見合わないと思われるとても難易度の高いパズルがしたいと言った時には、どうでしょう。
大人は本当に困ってしまうこともあるのではないでしょうか? 「あなたにはまだ難しいから、もう少し大きくなってからしましょう」と言うのも、一つの方法です。しかし、子どもは「はい、わかりました。今の自分の実力には合わないのでそうします」と素直に答える
のでしょうか?
最初から、すべてのピースをはめ込む方法は、子どもにとっても、また、途中で子どもが投げ出した時に、それを片付けなければいけない大人にとっても、とても負担になります。そこで、私は、幼稚園ではこのような方法を使っています。どのようなパズルでも、初めてその子どもがする時や、明らかにその子どもの今の実力では、一人で最後まで完成させるには無理だと判断したときには、パズルを見せて子どもに、
「このパズルの、どの絵の所をしてみたいの?」と聞きます。子どもが
「ここ」と指差した絵の周辺のピースを、数枚外します。そして、その部分だけ、子どもに
「ひとりでしてみる?」と言い、子どもがする姿を見守ります。子どもは、たった数枚ピースをはめ込んだだけですが、その数枚をはめ込むことで、そのパズルは完成します。
「すごい、パズル出来たね!!!」と褒めると、子どもは、
「できた!!!」と大喜びです。部分、部分のピースをはめ込むことを何度か繰り返して経験することで、子どもは、ピースの特徴や、はめ込むときのヒントやコツを自分で習得していきます。そして、子どもが、自信を持ち
「全部する」と言った時には、大人は躊躇せずに「ひとりでしてみようね」と見守ります。途中で、子どもが投げ出しそうになった時には、
「このパズル、本当に難しいよね。」と共感し、わかりやすいピースを子どもに手渡し、「このあたりだったような気がする」とはめ込む位置のヒントを出します。ヒントを出したり、時には少し手伝ったりしながら、一緒にパズルを完成させます。しかし、子どもがどうしても、嫌がったり、時間不足の時には、
「また、明日にしよう」と一度終了します。
「出来ないからしない・させない、出来そうにないからしない・させない」で子どもに諦めさせるのではなく、できそうな方法を見つけ、
子どもの成長発達を支えたり、
意欲を認めることも、大人の大切な役割ではないでしょうか?